キャッシングとは?メリット・デメリットやカードローンとの違いをわかりやすく解説
基礎知識
更新日:2023.06.27
クレジットカードのキャッシングサービスとカードローンは、別の借入方法ですが、現金を借りられるサービスという意味では同じです。しかし、利用限度額や審査の有無には違いがあり、それぞれの用途に向き不向きもあります。 利用する場合はそれぞれの特徴を理解して、自分に合った借入方法を選ばなくてはなりません。
ここでは、クレジットカードのキャッシングとカードローンについて、審査や金利、利用限度額などの違いを解説します。また、現金が必要になったとき、キャッシングとカードローンのどちらを選ぶべきかについても見ていきましょう。
目次
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キャッシングとは現金を借りられるサービスの総称
キャッシングとは、コンビニエンスストア・銀行などのATMや、インターネットなどを利用して現金を借入することができるサービスの総称です。
一般的に「キャッシングサービス」といえば、クレジットカード付帯サービスのキャッシングサービスを思い浮かべる方が多いかもしれません。しかし、カードローンも現金を借入できるサービスですから、キャッシングサービスに含まれることになります。それぞれの金融機関のATMもしくは提携ATMがあればどこでも現金の借入ができ、さらにネットやアプリでの操作で借入をできるサービスも登場しているので、急を要する出費の際などに役立ちます。
主なキャッシングサービスの種類
「キャッシング」は、大きく2つの種類に分けられます。1つめはクレジットカードのキャッシング枠を利用するサービス、もう1つは消費者金融や銀行などが提供しているカードローンです。
クレジットカードのキャッシングサービスとは?
クレジットカードには、カード払いとして利用するショッピング枠と、現金を借入できるキャッシング枠の2つの機能があります。ショッピング枠は、買物などの支払に使える限度額を指し、ショッピング枠が100万円なら最大で100万円利用できます。
■クレジットカードのショッピング枠とキャッシング枠
クレジットカードのキャッシング枠は、現金を借入できる限度額のことです。クレジットカードの利用限度額には、基本的にショッピング枠にキャッシング枠が含まれています。この両方を利用できる場合であっても買物の利用が多ければキャッシング枠を圧迫して、希望額を借入できないかもしれません。
例えば、利用限度額が100万円のクレジットカードでキャッシング枠が10万円あるとします。この場合、10万円の買物をしてもキャッシング枠が減ることはありませんが、10万円のキャッシング枠を使うとショッピング枠は90万円になります。
また、クレジットカードによっては別々に利用上限額が設定されている場合があるため、利用の前に確認してください。
キャッシング枠についてはこちらの記事もご覧ください。
クレジットカードのキャッシング枠とは?利用するメリットや注意点を徹底解説
カードローンのキャッシングサービスとは?
前述したように、カードローンもクレジットカードのキャッシング機能と同様、現金を借入できるサービスです。
カードローンは、銀行や消費者金融などの金融業者が提供しています。保証人や担保なしで利用でき、住宅ローンやマイカーローンなどと違って、借入したお金の用途は問われません。また、あらかじめ設定した利用上限額の範囲であれば、何度でも借入・返済が可能です。
ただし、カードローンは借入に特化したサービスのため、クレジットカードと違って買物やサービスなどの支払に利用することはできません。
クレジットカードのキャッシングとカードローンの違い
クレジットカードのキャッシングとカードローンについてそれぞれ概要をご紹介しました。では、お金を借りるサービスという意味では同じキャッシングとカードローンには、どのような違いがあるのか詳細を見ていきましょう。
審査の違い
クレジットカード付帯サービスのキャッシングの場合、すでに保有しているクレジットカードにキャッシング枠があれば、借入の際に新たに審査を受ける必要はありません。
ただし、クレジットカードの申込から行う場合は、審査が必須です。審査期間を含めて、申込からクレジットカードが郵送されてくるまでには2~4週間程度かかります。また、手持ちのクレジットカードにキャッシング枠を新たに設定する場合や、キャッシング枠を増額する場合、あらためて審査を受ける必要があります。
カードローンの場合も、はじめて契約する場合は審査を受ける必要があります。一度審査に通って契約していれば、クレジットカード同様に利用限度額の範囲内で、何度でも借入が可能です。カードローンを提供している金融機関はさまざまですが、消費者金融であれば、即日に審査や借入が可能な場合もあります。
入会金と年会費の違い
キャッシングはクレジットカードの付帯サービスのため、クレジットカードを持っていることが利用の前提です。クレジットカードは入会金や年会費がかかり、利用しなくても初期費用や維持費が発生する場合があります。ただし、キャンペーンが適用されたり、利用額に応じて割引や無料になるといった優遇制度が設けられていることもあります。
カードローンの場合は、利用してもしなくても、入会金や年会費はかかりません。
金利の違い
クレジットカードのキャッシングサービスとカードローンの金利は、利息制限法によって上限が定められており、この範囲内であれば、各会社が自由に金利を設定できます。
■利息制限法の上限金利
借入金額 | 上限金利 |
---|---|
10万円未満 | 年20.0% |
10万~100万円未満 | 年18.0% |
100万円以上 | 年15.0% |
クレジットカードのキャッシングサービスの借入額は10万~100万円程度が一般的ですが、カードローンの借入額は10万~800万円程度です。借入する金額が低いほど金利は高くなる傾向があるため、キャッシングはカードローンと比べて金利が高くなる傾向があります。
カードローンを提供する金融機関のうち、貸金業者には「総量規制」が適用されます。総量規制では、借入金額は年収の3分の1までと定められているため、他社の借入状況によっては、借入可能額が低くなることもあるでしょう。
銀行は貸金業ではないため、総量規制は適用されません。しかし、自主規制として総量規制のような基準を設けている場合があり、他社の借入状況によっては希望する額が借りられないこともあります。
総量規制についてはこちらの記事もご覧ください。
カードローンの金利を徹底解説!金利を理解して賢く利用しよう
返済方法の違い
クレジットカード付帯サービスのキャッシングの主な返済方法には、毎月の締日までの利用額を一括で支払う一括返済と、あらかじめ決めた一定額を毎月支払うリボ払いがあります。一方でカードローンの場合は利便性向上の目的もあって、リボ払いを採用している場合がほとんどです。
リボ払いであっても、両者ともに任意のタイミングで一部または全額を返済できる点では共通しています。
リボ払いについてはこちらの記事もご覧ください。
カードローンのリボ払いとは何か?利用するメリットや注意点も解説
キャッシングのメリットとデメリット
ここでは、キャッシングのメリットとデメリットについて解説します。
メリット
ATMやアプリを利用すると、最短即日で申込から現金の借入までを完結することが可能です。急にお金が必要になり困っている方にとって、このスピード感は大きなメリットといえます。
また、キャッシングは一度審査に通過して契約をすればご利用限度額の範囲内で何度でも借入ができるため、その都度窓口に行って融資の申込をする必要はありません。このように必要に応じて利用できるため、キャッシングはとても利便性が高いといえるでしょう。
デメリット
借入をすると、返済が必要になります。返済可能な金額を計画的に借入している分には問題ありませんが、無計画な借入をしたり、必要以上の金額の借入をすると、思わぬ負担になってしまう恐れがあるのは、デメリットの1つといえます。
いくらの借入で毎月どの程度の返済額になるのかをシミュレーションしておくことで、「思わぬ負担」によるデメリットは解消できます。キャッシングを提供している金融業者のホームページに設置されている返済シミュレーションなどの機能を使って事前にしっかり計画を立てておきましょう。
ここではキャッシングのメリットとデメリットについて、キャッシングをはじめて利用する方向けに簡潔に解説しました。
もっと詳しく知りたい方は以下も参考にしてください。
キャッシングのメリット・デメリットを知ろう!利用法や注意したいポイント
キャッシングの利用方法
キャッシングを利用するまでの大まかな流れは、以下のとおりです。
ご利用の流れ | |
---|---|
申込 | ホームページや無人契約機、店頭などで申込をします。 |
審査 | キャッシングサービスを提供している会社による審査がおこなわれます。 |
審査結果の通知 | 審査の結果が通知されます。 |
カード発行 |
カードは郵送もしくは無人契約機で受取ります。 スマートフォンアプリとコンビニATMなどを利用するカードレス型の場合は、カードを受取ることなく借入が可能です。 |
キャッシング | ATMやネット画面での操作で借入が可能になります。 |
最初のステップからキャッシングまでを、最短即日で完結することもできます。お急ぎの方は審査スピードの速い金融業者に申込をすることをおすすめします。
キャッシングの返済方法
キャッシングの返済方法には、主に1回払いとリボ払いがあります。それぞれの方法と特徴について解説します。
1回払い
借入をした翌月に元金と利息を一括で返済する方法です。以後の返済はないので、最もシンプルな返済方法です。
リボ払い
正式名称の「リボルビング払い」を略して一般的に「リボ払い」と呼ばれている返済方法です。さらにリボ払いには3つ種類があります。それぞれの名称と特徴は以下のとおりです。
名称 | 特徴 |
---|---|
定額方式 | 毎月決まった金額を返済します。 |
定率方式 | 毎月、借入残高に一定の比率をかけた金額を返済します。 |
残高スライド方式 | 借入残高に応じて毎月の返済金額が変動します。 |
キャッシングは利用残高が状況によって異なるため、多くの金融業者で3つめの残高スライド方式が採用されています。
キャッシングとカードローンのどちらを選ぶべき?
クレジットカード付帯サービスのキャッシングとカードローンは、どちらもお金を借りられるサービスで、それぞれ特徴があります。
■キャッシングとカードローンを使い分けるポイント
キャッシング | カードローン |
---|---|
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|
では、お金を借りたいと思ったとき、どちらを選べばいいのでしょうか。
キャッシングの利用が向いている場合
「少額を借りたい」「頻繁に借入するわけではない」といった場合は、キャッシングの利用が向いているといえるでしょう。
キャッシングはクレジットカードの付帯サービスですから、手持ちのクレジットカードにキャッシング枠があれば、すぐに借入が可能です。契約や審査の手間なく、銀行やコンビニエンスストアのATMなどで利用できるメリットがあります。金利は高めですが、少額を利用し、一括で返済すれば、負担はそう大きくはありません。
カードローンの利用が向いている場合
「たくさん借りたい」「何度も借入する」「低金利でお金を借りたい」という方は、カードローンの利用が向いているかもしれません。審査結果にもよりますが、利用限度額はカードローンのほうが高めのため、まとまった額を借りたい場合に便利です。利用限度額の範囲内なら何度でも借入・返済ができ、入会金や年会費などはありません。
カードローンはさまざまな金融機関が提供していますが、消費者金融の場合は一定期間に一括返済した場合、利息がゼロになる「無利息期間」を設けている場合もあります。申込した当日に融資まで完了する即日融資に対応している消費者金融もあり、急に現金が必要になったときに役立つでしょう。
キャッシングを利用する際の注意点
キャッシングはとても便利なサービスですが、適切に利用するためには知っておくべき注意点が2つあります。
借入金額に応じて利息が発生する
借入金には利息が発生するため、「借入金額=返済額」ではありません。借入金に利息を足した金額が最終的な返済額になるため、利息も含めた返済計画を立てることが重要です。
金利の上限は利息制限法で定められており、借入金額に応じて年利15%から20%です。
金融業者や申込者の信用情報によって借入金利は異なりますが、法定上限を超えることはないので、借入金額によって決められている上限金利で返済計画を立てましょう。
ローン審査に影響を与える可能性がある
キャッシングを利用していると、その利用残高が別のキャッシングやカードローンなどの審査に影響を与える可能性があることにも注意しましょう。消費者金融やクレジットカードのキャッシングなどの借入には総量規制があるため、利用できる上限金額は年収に対して3分の1までです。
例えば年収300万円の人であれば借入の上限は100万円となります。新規借入であれば法的な上限は100万円ですが、すでにキャッシングを30万円利用している場合に別のキャッシングやカードローンに申し込むと、審査の結果に関わらず上限は70万円となります。
このように、キャッシングの利用が別の借入を申し込む際の審査に影響を与える可能性があることを押さえておいてください。
キャッシングについてよくあるご質問
キャッシングに関してよくあるご質問と、その答えをまとめました。
キャッシングは申込をしたら勤務先に電話がかかってきますか?
原則として、お勤め先への確認(在籍確認)を電話では行いません。
ただし、審査結果によりお電話する場合もありますが、お客さまに無断で実施することはございません。ご安心ください。
キャッシングは申込後にすぐ利用できますか
キャッシングの利用には金融業者の審査に通過する必要があります。金融業者のなかにはスピード審査をおこなっているところもあるので、申込当日のうちに審査を完了できる業者であれば即日から利用可能です。
プロミスにはお急ぎの方向けに、最短3分でお借入可能な即日融資サービスがあります。
プロミスの即日融資については以下よりご覧ください。
ご融資をお急ぎのお客さまへ(即日融資)
少額でも借りられますか?
はい、借りられます。利用限度枠の範囲内であれば自由に借入ができるので、3,000円、5,000円といった少額のキャッシングも可能です。
キャッシングを理解して自分に合った借入方法を見極めよう
キャッシングは現金を借りられるサービスの総称のため、厳密にはカードローンもキャッシングに含まれます。しかし、一般的にキャッシングといえば、クレジットカードの付帯サービスのキャッシングを指し、カードローンは消費者金融や銀行といった金融機関が提供する貸付を指すことが多いです。
どちらも急に現金が必要になったときに便利ですが、同じ現金を借りられるサービスといっても、金利や審査など、さまざまな違いがあります。当記事ではキャッシングのメリットやデメリット、返済方法の種類などについても解説しました。お金にかかわることだけに、注意点にも触れています。
利用する場合は、どちらが自分に合っているのか、どう利用するのが適切なのか、よく検討してから申込をしましょう。
【ライター情報】
田中 タスク
自身も投資家として資産運用を実践しつつ、そこで得られた知見を交えて投資系ライターとしてネットや書籍などの記事制作に取り組む。その一方で消費者金融やカードローンなどに関する知識をいかして、「お金のピンチ」を乗り切る方法の発信にも注力、借入に対する正しい知識の重要性を発信中。