他社借入とは?カードローン申込時の注意点やポイントについて

不安解消

他社借入とは?カードローン申込時の注意点やポイントについて

他社のカードローンから借入をしている場合に、新たな借入ができるのか気になる方は多いのではないでしょうか。特に複数の会社から借りている場合、審査に通るか不安を感じている方もいるでしょう。
先に結論を述べると、他社借入があったとしてもそれだけで審査に通過できないわけではありません。
それでは、他社借入があってもどんな場合に審査に通過できるのか、総量規制の範囲内の借入であっても審査に通過しない場合の理由などをご紹介します。

目次

もっと見る

他社借入とは

他社借り入れの仕組みとは

他社借入とは、カードローンに申込をした時点で他の金融機関からお金を借りている件数や金額のことを指します。

カードローンの申込時には、一般的に他社借入の状況について申告が必要です。ただし、すべての借入が他社借入に含まれるわけではありません。

他社借入に含めるもの 消費者金融や信販会社のカードローン
クレジットカードのキャッシング枠での借入
銀行カードローンおよびフリーローン※
他社借入に含めないもの 住宅ローン
マイカーローン
教育ローン
クレジットカードのショッピング枠
奨学金
個人からの借入
国や地方自治体からの借入

※信販会社・クレジットカード会社・消費者金融が提供するカードローンに申込をする場合、銀行カードローンは他社借入に含まれない場合があります。
また、同じクレジットカードであってもショッピング枠とキャッシング枠とでは扱いが異なります。キャッシング枠の利用分は他社借入に含まれますが、ショッピング枠のリボ払いや分割払いについてはお金の借入をしているわけではなく代金の立替をしてもらっているため、他社借入には含まれません。
例えば、消費者金融のカードローンに申込をする際には、「他の消費者金融で借入をしている」、「クレジットカードでキャッシングをしている」といった場合は申告が必要です。

一方で、住宅ローンやマイカーローンなどの借入は、原則申告する必要がありません。

カードローンの審査で他社借入の申告が求められる理由

カードローンの申込時には、他社借入の申告が求められます。なぜ他社借入の申告が必要なのか、その理由についても確認しておきましょう。

総量規制に該当しないかの確認

他社借入の申告が求められる理由の1つ目は、総量規制を超える借入でないかの確認です。総量規制を超える貸付をした場合、法律違反となるため、そのようなことがないように申込時に申告を求めています。

総量規制とは

総量規制とは、年収の3分の1を超える貸付を原則禁止する法律上の規制のこと

総量規制とは、年収の3分の1を超える貸付を原則禁止する法律上の規制のことです。総量規制が適用される場合、年収が300万円の人は、100万円までしか借入ができません。また、借入額は総額での計算になるため、他社から70万円を借りている場合、追加で借入可能な金額は「借入可能額100万円-他社借入70万円=追加での借入可能額30万円」となり、30万円です。

総量規制が定められている理由は、利用者の借りすぎや金融機関による貸しすぎを防止するためです。利用者がお金を借りすぎてしまうと返済金額が増えるため、期限までに返済するのが難しくなる可能性があります。さらに他の金融機関から借入したお金で返済をしようとした場合、多額の借金を抱えてしまうかもしれません。

総量規制の対象になる借入と対象外になる借入については、こちらの記事をご覧ください。
プロミス等のカードローンで総量規制以上を借りれる?年収の3分の1を超える借入と規制対象について

総量規制対象外の他社借入とは

総量規制の対象外となる他社借入の例として、住宅ローンやマイカーローンがあげられます。

また、銀行カードローンも、銀行は貸金業を営む金融機関ではないため、総量規制の対象外です。

ただし、銀行でも貸金業法に準じた自主規制を行っていることが多いので、総量規制を超える借入ができない可能性が高いです。

返済能力の有無

他社借入の申告を求めるもう1つの理由は、申込をした人に返済能力があるのかを確認するためです。他社からの借入額が多かったり複数の金融機関から借りすぎていたりした場合、返済能力が高くないと判断される可能性があります。

また、他社借入だけで審査の結果が決まるわけではなく、申込時に記入した年収や勤続年数、雇用形態といった情報も含めて総合的に判断されます。

他社借入があると審査に通りにくい?

一般的に他社借入があると審査に通過しにくいと思われがちですが、実際のところはどうなのでしょうか。

審査に影響する可能性はある

総量規制に該当しない限り、他社借入があるだけで審査に通過しないといったことはありません。ただし、他社借入があると審査に一定の影響を及ぼす可能性はあります。他社借入が多いほど返済の負担が大きくなると評価されやすく、審査に通過しにくくなることは留意しておきましょう。

他社借入を正確に申告しなかったらどうなる?

他社借入が審査で不利になるのであれば、それを少なく申告したり、ないと申告すれば審査に通過しやすくなるのではないか?と考える人もいるでしょう。しかしそれは、逆効果です。
なぜなら、金融機関は信用情報機関を通じて申込者の借入状況を知ることができるため、嘘の申告をしたとしてもバレてしまうからです。申告内容に虚偽があることがわかると、より審査に通過しにくくなります。
ちなみに、信用情報機関とは消費者金融や信販会社などが加盟している情報機関のことで、現在の借入状況や過去の利用履歴などを記録しています。金融機関は審査時に信用情報機関への照会をするため、実際の他社借入状況がわかる仕組になっています。

自分の借入状況を正しく確認する方法

これから借入の申込をするのにあたって他社借入による影響が気になる場合、ご自身の借入状況を正確に把握しておくことをおすすめします。その方法は、主に2つあります。

借入先への問合せ・カードの明細確認

お金を借りている金融機関やクレジットカード会社がわかる場合は、それぞれの金融機関の会員向けWebページや利用時の明細書などで借入額を確認できます。それ以外の方法としては、カスタマーサポートなどに連絡して借入状況を確認することも可能です。

信用情報の照会

他社借入の件数や総額を知りたい場合は、信用情報を照会するのがよいでしょう。

借入状況を確認する方法は、各信用情報機関により異なりますが、スマートフォンやパソコンからのインターネット開示や郵送での開示が申請できます。
JICC(株式会社日本信用情報機構)やCIC(株式会社シー・アイ・シー)はインターネット開示であれば数分〜数時間以内に確認できます。しかし、郵送で開示を申請した場合7日〜10日前後かかることもあるので注意が必要です。

また、手数料は信用情報機関や申請方法により異なりますが、概ね500円〜1,500円程度です。

なお、以前までは窓口に直接行って開示することも可能でしたが、休止や終了となっていることが多く、インターネット開示か郵送開示を利用するのがよいでしょう。

総量規制の範囲内なのにカードローンの審査に通らない理由

総量規制の範囲内なのにカードローンの審査に通らない理由

他社からの借入が総量規制の範囲内、もしくは対象外の場合でも、審査に通過できずお金を借りられない場合があります。審査が甘いカードローンはありませんが、各社が独自の基準を持っているため、同じ借入額で申込をしている人でもお金を借りられる会社・借りられない会社が出てくることはあるでしょう。

借入希望額が総量規制の範囲内に収まっているのに審査に通らない場合、理由としては以下のようなことが考えられます。

信用情報機関に延滞の情報が登録されている

信用情報機関には、JICC(株式会社日本信用情報機構)、CIC(株式会社シー・アイ・シー)、KSC(全国銀行個人信用情報センター)の3つがあります。

金融機関は金融サービスの申込があった場合、信用情報機関に対して信用情報を照会して審査を行います。また、逆に申込情報や返済状況などを信用情報機関に提供します。

過去に長期の延滞や債務整理などを行った場合、信用情報に記録されているため、注意が必要です。審査でその情報が明らかになれば、返済能力に問題があると判断される可能性があります。

金融機関と信用情報機関間での信用情報の照会や審査の流れについて

信用情報については、こちらの記事もご覧ください。
信用情報開示の方法とは?確認方法と開示報告書の見方を紹介

短期間に複数の会社に申込をした

借入の申込を行った場合、実際に借入をしていなくとも、申込をした事実が信用情報に記録されます。短期間に複数の会社に借入の申込をすると、何か不安な要素があるのではと判断されて、審査で不利になる可能性があります。

さらに、複数の申込があるのに契約件数が少ない場合、他社で審査に通過できなかったと判断されるかもしれません。

申込時に虚偽の申告をしている

申込時に年収を多く申告したり、職業を偽ったりするなど虚偽の申告をしていた場合、借入が難しくなります。審査では年収や雇用形態だけではなく、収入が安定しているかを重点的に見られるので、正確に申告しましょう。
また、故意でなくても申込時の申告に誤りがあれば、審査に時間がかかる可能性があります。

他社借入がある時のカードローン申込のポイント

他社借入があるときのカードローン申込のポイント

他社の借入があって新しくカードローンの申込をする場合、まず借入希望額が総量規制の範囲内に収まっているかを確認しましょう。借入額が総量規制の範囲内であれば、審査に通過してお金を借りられる可能性はあります。

続いては、カードローン申込のポイントや、事前にしておくといいことについて解説します。

借入状況を正直に申告する

カードローンを提供している会社は信用情報機関に加盟しているので、申込の際に他社借入状況を正確に申告しなくても、信用情報を照会すれば他社からの借入がどれだけあるかがわかる仕組になっています。虚偽申告を疑われれば審査では不利になるため、申込の際には包み隠さず正直に申告するようにしましょう。

できる限り借入額や借入件数を減らしておく

前述のように、借入件数が多いと審査に通過しにくくなるので、できる限り借入額や借入件数を減らしておくのがおすすめです。借入残高の少ないカードローンがある場合など、無理なく返済することができるのであれば完済しておきましょう。

おまとめローンを利用する

おまとめローンは、返済の負担を軽減する目的で、複数の借入をまとめるための専用ローンです。信販会社と消費者金融のカードローンは貸金業を営む金融機関のため、提供されているサービスは基本的に総量規制の対象ですが、おまとめローンは例外として対象となりません。おまとめローンは貸金業法の定める「例外貸付」にあたり、借入の際に総量規制の対象外とされているからです。

例えば、年収360万円の人が40万円ずつA、B、Cの3つの会社のカードローンを借りているとします。年収の3分の1は120万円ですから、新たに借入はできなくなります。しかし、おまとめローンであれば、新たに借入した120万円で3つのローンを完済し、1つにまとめることも可能です。

プロミスのおまとめローンは専用ローンで例外貸付にあたり、総量規制の対象外です。年収の3分の1に近い、もしくはそれを超えるようなお借入がある場合におすすめです。

おまとめローンについてはこちらで詳しく解説していますので、ご覧ください。
おまとめローン(借換用ローン)
おまとめローンの審査は厳しい?審査に通らない理由を解説

申込金額を必要最低限に留める

申込金額を記入する際、必要な最小限の金額に留めておくのも有効な方法です。申込金額が総量規制の範囲を超える場合はもちろんのこと、そうではなくても申込金額が多いと審査に通過する可能性が低くなります。
「どうせ申込むのであれば目一杯の金額で」と考えたくなるところですが、審査通過を優先するのであれば申込金額を必要な分だけに留めておくことをおすすめします。

収入証明書類を用意しておく

1社のカードローンで50万円以上の借入を行う場合、または他のカードローンからの借入を含めて合計が100万円を超える借入を行う場合、収入証明書類が必要です。給与明細書、源泉徴収票、確定申告書などを収入証明書類として利用できます。

複数の金融機関から借入を行うケースでは、借入の合計が100万円を超えることも考えられるでしょう。その場合は収入証明書類を提出しないと審査が完了しなくなるため、事前に用意しておきましょう。

収入証明書類について詳しくはこちらをご覧ください。
収入証明書類とは?種類や取得方法、必要になるケース、提出方法を解説

前回の申込から時間を空ける

短期間に複数の申込を行うとそのことが信用情報機関に記録され、審査に影響を及ぼすことがあると述べました。他社の借入がある状態で新たな借入を行う場合は、前回の申込から時間を空けることをおすすめします。

特に、前回の申込の際に審査に通過しなかった場合は、申込した記録が信用情報から抹消される6か月後を目安に再申込をするといいでしょう。

他社借入がある場合、まずはプロミスのお借入診断

他社借入があり借入ができるか不安な方は、事前に借入の診断をしてみてはいかがでしょうか。
プロミスのお借入診断は、「生年月日」「税込年収」「他社お借入金額」の3項目を入力するだけで瞬時にお借入が可能かどうかを診断できるサービスです。本審査ではないためそのままお借入ができるわけではありませんが、まずは簡単に審査に通過する可能性があるかどうかを試してみることができます。

プロミスでのお借入を検討している方は、ぜひご利用ください。
お借入診断

カードローンの他社借入についてよくあるご質問

カードローンの他社借入についてよくあるご質問と回答についてまとめました。どういった借入が他社借入に該当するのか気になる方は、確認してみてください。

他社借入がある場合でもカードローンはできますか

他社借入があるだけで審査に通過しないわけではないため、総量規制の範囲内であることを含めて審査に通過すれば借入は可能です。その際には正確な情報を申告することなど、本文で解説したポイントも意識して申込をしてみてください。

他社借入は住宅ローンなどの審査に影響しますか

他社借入があっても住宅ローンの審査などで必ずしも不利にはなるわけではありません。高額な借入をしていない場合や期限までに返済ができていれば借入ができる可能性があります。

銀行カードローン・フリーローンは他社借入に含まれますか

銀行カードローンやフリーローンは、他社借入に含まれるケースとそうでないケースがあります。銀行カードローンに申込をした場合は、銀行のカードローンやフリーローンが他社借入に含まれるため、注意が必要です。他方、消費者金融、クレジットカード会社、信販会社などのローンに申込をした場合は、銀行カードローンやフリーローンでの借入は他社借入に含まれません。

他社からの借入があってもお金を借りられる

他社からの借入がある場合、審査に影響する可能性があります。しかし、総量規制の範囲内であれば、他社からの借入があっても新たなカードローンの申込は可能です。心配な場合は、他社の借入の総額が総量規制の範囲内か、信用情報はどのような状態になっているかなどを確かめた上で申込をしてください。

【ライター情報】
田中 タスク
自身も投資家として資産運用を実践しつつ、そこで得られた知見を交えて投資系ライターとしてインターネットや書籍などの記事制作に取り組む。一方で消費者金融やカードローンなどに関する知識をいかして、「お金のピンチ」を乗り切る方法の発信にも注力、借入に対する正しい知識の重要性を発信中。

前の投稿クレジットカードが払えない時は待ってもらえる?対処法や滞納・延滞のリスクについて

葬式の費用が払えない!支払方法や費用を安く抑える方法を解説次の投稿