カードローンの利用限度額を増額したい!引上げの方法やポイントについて

基礎知識

カードローンの利用限度額を増額したい!引上げの方法やポイントについて

カードローンは、一般的に利用限度額(利用可能枠、借入限度額とも)の範囲内であれば、好きなときに好きな金額を借入できるサービスです。個人が借入できる利用限度額はカードローン申込時の審査によって決まりますが、後から増額申込をすることも可能です。
ここでは、カードローンの利用限度額内で追加で借入したい場合と、利用限度額の引上げをしたい場合のポイントやメリットについて解説します。

目次

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カードローンの限度額とは借入金の上限のこと

それでは実際に利用しているシーンを想定して、例を挙げてみましょう。

<20万円借入していて、あと10万円借りたい場合>

利用限度額が50万円で既に20万円の借入があり、追加で10万円借りたい場合を例に、借入と返済がどうなるのかを解説します。
なお、本来は借入の際に利息が加わりますが、ここではわかりやすくするために省いています。

カードローンの利用を開始

利用限度額:50万円

  • ● 20万円を借入した

    20万円借入したので、借入残高は20万円。
    借入可能額は50万円-20万円=30万円になりました。

    借入残高:20万円 借入可能額:30万円
  • ● 1か月分2万円を返済した

    借入残高は20万円-2万円=18万円。
    借入可能額は50万円-18万円=32万円に変わります。

    借入残高:18万円 借入可能額:32万円

    返済額:2万円/月

  • ● 追加で10万円を借入した後、1か月分の返済をした

    借入残高は18万円+10万円-2万円=26万円。
    借入可能額は50万円-26万円=24万円に変わりました。

    借入残高:26万円 借入可能額:24万円

    返済額:2万円/月

このように、カードローンは利用限度額の範囲内で借入と返済を自由に行うことができます。

カードローンについての詳細は、こちらをご覧ください。
カードローンとは?仕組や利用の流れ・注意点について分かりやすく解説

利用限度額に達した場合は利用限度額の引上げを検討しよう

利用限度額に達した場合は利用限度額の引上げを検討しよう

カードローンの利用限度額に達したものの、もう少し借入をしたいという場合もあります。そんな時は、利用限度額の引上げを検討されてはいかがでしょうか。すでに利用している金融機関での利用限度額引上げを検討するべき理由は、主に3つあります。

借入の管理がしやすい

複数の金融機関で借入をすると、それぞれの残高や返済日を管理する必要があります。

利用限度額を引上げるだけであれば利用する金融機関が増えるわけではないため、管理をしやすくなります。返済日を忘れるミスを防ぐ意味でも、管理のしやすさは重要です。

増額審査時間が新規申込よりも短い傾向にある

他社で新たに借入の申込をするためには本人確認やカードの発行といった手続を伴うため、その分手間と時間がかかります。すでに利用している金融機関であればこうした工程がないため、増額審査に要する時間は短くなる傾向があります。

金利が低くなる可能性がある

利息制限法の規定により、借入金額によって法定上限金利が異なります。金額ごとの法定上限金利は、以下のとおりです。

借入金額 法定上限金利
10万円未満 20%
10万円~100万円未満 18%
100万円以上 15%

現在の借入残高が80万円で、利用限度額の引上げをした結果、借入残高が100万円になったとすると、その時点で法定上限金利は18%から15%に引下げられます。金利が低くなると合計返済額も少なくなる可能性があります。

カードローンの利用限度額を引上げる方法

カードローンの利用限度額を引上げるには、3つのステップがあります。その3つのステップは、以下のとおりです。

  1. 1. 利用限度額の引上げを申込む
  2. 2. 金融機関が審査をする
  3. 3. 審査結果が通知される

1. 利用限度額の引上げを申込む
金融機関が受付けている方法で、利用限度額の引上げを申込みます。例えばプロミスの場合は電話での申込や、会員サービスにログイン後「ご利用限度額を増額する」から申込めます。

2. 金融機関が審査をする
利用限度額引上げの申込をすると、申込を受付けた金融機関は引上げができるかどうかの審査を行います。

3. 審査結果が通知される
金融機関より審査の結果が通知されます。通知は主に、SMSやメール・電話で連絡があります。審査を通過した場合は、利用限度額が引上げられるだけで、特にカードを新しくするなどの手続は原則必要ありません。

カードローンの利用限度額を引上げたい場合のポイント

審査で重視される点はカードローンを提供する会社によってさまざまですが、基本的には契約時と同様の観点で評価されます。一般的にポイントとされているのは、次に挙げるような項目です。

なお、審査の結果によっては、利用限度額が減額されることもあります。年収が下がっている場合や返済遅延が複数回あった場合などは、むしろ減額される可能性があるので注意しましょう。減額の可能性については、次項で解説します。

返済の遅延があるか、ないか

利用中のカードローンだけでなく、クレジットカードや他社のカードローンの利用も含めて、返済の遅延がないかがチェックされることがあります。毎月きちんと返済していれば、特に問題になることはないでしょう。

半年以上の利用実績があるか

カードローンを新規契約して日が浅いうちは、カードローンを提供する会社が増額に応じてくれる可能性はあまりありません。一般的には、半年以上の利用実績があるかどうかが目安といわれています。

前回審査時から収入が増えているかどうか

消費者金融や信販会社など、カードローンを提供している貸金業者は「総量規制」という貸金業法上のルールがあるため、年収の3分の1を超える貸付はできません。銀行系カードローンは総量規制の適用外ですが、銀行の内部ルールで同じような規制を設けている場合がほとんどです。
そのため、収入が増えているか、総量規制を超えた貸付にならないかは、しっかりチェックされるといわれています。

審査の結果利用限度額が下がる場合もある

利用限度額引上げの申込をしたにもかかわらず、逆に利用限度額が下がってしまうこともあります。その可能性があるのは、主に以下の3つのケースです。

総量規制の対象となる場合

総量規制とは、消費者金融や信販会社といった貸金業者からの借入総額を年収の3分の1までとする法的な規制です。金融機関に利用限度額引上げの申込をすると審査が行われますが、その時に他社にも借入があると、すでにある借入の合計額が年収の3分の1を超えていないかも審査されます。他社借入分との合計が年収の3分の1を超えている場合、総量規制に準じて審査に通らない場合や限度額が下げられてしまう場合があります。

総量規制についての詳細は、こちらをご覧ください。
総量規制とは?年収の3分の1を超える借入と規制対象について

収入が下がっている場合

先ほど解説した総量規制は、年収に対して3分の1を借入の上限としています。つまり、年収が変動すれば3分の1にあたる借入の上限も変動します。転職などによって年収が下がった場合は、総量規制によって借入の利用限度額が下がってしまう可能性があります。

返済の遅延などが複数ある場合

返済の遅延があると、その事実は信用情報機関に登録されます。そのため複数回にわたって遅延があると審査には悪影響を及ぼしやすくなります。返済能力が低い、信用度が低いと判断されると、利用限度額引下げの原因になりかねません。

カードローンの利用限度額引上げについてのよくあるご質問

カードローンの利用限度額引上げについて、よくある質問とその答えをまとめました。

年収400万円だと借入限度額はいくらまで引上げられますか

総量規制による単純計算では、400万円の3分の1にあたる133万3,333円までは借入ができることになります。仮に現在の借入残高が100万円だとすると、あと33万円程度は利用限度額を引上げられる計算になりますが、これは総量規制による上限にすぎません。実際にいくらまで引上げが可能かは申込者の年収や利用状況、金融機関の審査によって異なります。

カードローンの利用限度額引上げには審査がありますか

はい、金融機関は利用限度額引上げの申込を受けると、それぞれの基準において審査を行います。

利用限度額引上げで収入証明書類は必要ですか

引上げたことによって利用限度額が50万円を超える場合と、引上げ後の利用限度額と他社からの借入額の合計が100万円を超える場合は、申請時に収入証明書類が必要になります。

【ライター情報】
田中 タスク
自身も投資家として資産運用を実践しつつ、そこで得られた知見を交えて投資系ライターとしてネットや書籍などの記事制作に取り組む。その一方で消費者金融やカードローンなどに関する知識をいかして、「お金のピンチ」を乗り切る方法の発信にも注力、借入に対する正しい知識の重要性を発信中。

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