一人暮らしの引越費用の相場は?安くするコツやお金が足りない時の解決方法を紹介

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一人暮らしの引越費用の相場は?安くするコツやお金が足りない時の解決方法を紹介

一人暮らしを始めたいけど、引越費用がいくら必要か不安な方もいるでしょう。「引越はお金がかかる」というイメージを持っている方は、なるべく費用を抑えたいと考えますよね。
本記事では、一人暮らしの引越費用の相場や内訳、引越費用が足りない場合の解決方法を解説します。

目次

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一人暮らしの引越費用の相場

引越業者に頼んだ場合の一人暮らしの引越費用は、引越をする時期によって大きく変わります。通常期と繁忙期でどのくらいの差があるか見ていきましょう。

通常期(5月~1月)

一人暮らしの人が通常期に引越をする場合の相場は以下のとおりです。

  荷物が少ない場合 荷物が多い場合
全体 約40,000円 約50,000円
~15km未満
(同市区町村)
約35,000円 約40,000円
~50km未満
(同都道府県)
約35,000円 約44,000円
~200km未満
(同一地方)
約45,000円 約59,000円
~500km未満
(近隣地方)
約54,000円 約77,000円
500km以上
(遠距離地方)
約68,000円 約97,000円

荷物の量によって差がありますが、遠距離でなければ約35,000円〜8万円台が相場といえるでしょう。また、一人暮らしの引越に使用する段ボールの数の目安はおよそ10~15枚程なので、20枚を超えると多いと判断される可能性があります。

繁忙期(2月~4月)

繁忙期に引越をする際にかかる費用の相場は、以下のとおりです。

  荷物が少ない場合 荷物が多い場合
全体 約54,000円 約75,000円
~15km未満
(同市区町村)
約41,000円 約53,000円
~50km未満
(同都道府県)
約46,000円 約59,000円
~200km未満
(同一地方)
約58,000円 約85,000円
~500km未満
(近隣地方)
約78,000円 約109,000円
500km以上
(遠距離地方)
約90,000円 約135,000円

繁忙期の場合、どの距離も通常期より多くの費用がかかります。荷物が少ない場合は約1万円、荷物が多い場合は2万円以上高くなることもあるようです。

一人暮らしの引越費用の総額は約30万円~100万円

一人暮らしの引越費用の総額は約30万円〜100万円です。引越業者へ依頼する引越費用はもちろん、転居する賃貸物件と新たに購入する家電や家具の初期費用などもかかります。

したがって、引越費用を計算する場合は、さまざまな費用がかかることも考えると最低でも30万円以上かかるので注意が必要です。

また、引越業者の費用以外にどのような費用がいくらかかるかも理解しましょう。

一人暮らしの引越費用の内訳

引越をする際の費用を計算する場合は、何の費用にいくらかかるか調べる必要があります。ここからは、一人暮らしの引越費用の内訳を解説します。

引越業者の費用

引越をする際、真っ先にイメージするのが引越業者に支払う費用でしょう。実は引越業者に支払う費用は、基本運賃、実費、オプションの3つに分けることができます。各項目の費用を見ていきましょう。

基本運賃

引越の基本運賃とは、引越先までの距離(距離制)・引越作業にかかる時間(時間制)などによって決められる費用のことです。

基本運賃は、国土交通省が定める「標準引越運送約款」を基準に設定されるため、引越業者による違いは基本的にないでしょう。基本運賃は、距離制か時間制のいずれかの方法により計算を行います。引越しの移動距離が100km以内であれば時間制が適用されることが多いです。

決め方 適用基準
距離制 引越の移動距離が100kmを超える場合
時間制 引越の移動距離が100km以内の場合

距離制が適用される場合は、荷物を運んだ距離に応じて運賃が計算されます。例えば、赤帽首都圏軽自動車運送協同組合に加盟する引越業者の場合は、以下のように料金表が計算されます。

距離 税抜運賃 消費税 税込運賃
20km迄 5,000円 500円 5,500円
21km〜50km迄:1kmにつき 220円 22円 242円
51km〜100km迄:1kmにつき 170円 17円 187円
101km~150km迄:1kmにつき 140円 14円 154円
151km以上:1kmにつき 120円 12円 132円

出典:赤帽首都圏軽自動車運送協同組合「料金案内」

時間制の場合は、4時間制と8時間制に分かれており、実際の作業時間に応じて運賃が計算される仕組です。

実費

実費とは、荷物を運ぶ料金以外にかかる費用のことです。引越作業をするスタッフの人件費、梱包資材費、運搬トラックのガソリン料金などが含まれます。荷物が多くなれば運搬を行うスタッフの人数も増えるため、実費は高くなります。

オプション

引越をする際には、以下のようなオプションを追加で依頼できます。

  • ・荷造りと荷解き
  • ・エアコンの取り外しと取り付け
  • ・ピアノなど特殊な荷物の輸送
  • ・不用品の処分

オプションサービスを利用すれば、引越の面倒な作業の手間が省けますが、費用がかさむので注意しましょう。

賃貸物件の初期費用

引越先の賃貸物件を契約する際、以下のような初期費用がかかります。

主な項目 初期費用の目安
敷金 家賃の1〜2か月分
礼金 家賃の1〜2か月分
前家賃 入居月と翌月分の家賃
仲介手数料 家賃の0.5〜1か月分+消費税
火災保険料 約1.5万円〜2.5万円(通常2年契約)
前管理費・共益費 入居月と翌月分の管理費・共益費
保証料 家賃の約30〜70%
鍵交換費用 約1万〜2万円

※上記は一般的な費用のため、条件によって変わる可能性があります。

敷金は退去時に返還されますが、部屋に損傷や汚損がある場合は、修繕費用として差し引かれるので注意しましょう。また、敷金や礼金などがかからない物件もあります。賃貸物件を決める際は、初期費用がいくらかかるか、あらかじめシミュレーションしておきましょう。

家電や家具にかかる初期費用

実家から出て一人暮らしをする際に家電や家具を新しく購入する場合、約20万円~30万円かかる可能性があります。ただし、現在住んでいる家で使っている家具・家電を引越先でも使用する場合は、初期費用を抑えることができます。

旧居の退去費用

退去費用は、借りる前の状態に戻すための原状回復費用やクリーニングの費用を指します。

部屋の広さや間取りによって相場が異なるので注意が必要です。一般的な退去費用の目安は、以下のとおりです。

部屋の広さ・間取り 退去費用の目安
20m²のワンルーム 約30,000円
40m²の1LDK 約40,000円
70m²の3LDK 約80,000円

ただし、ご自身の過失により、壁紙やフローリングの傷、水回りのカビなどが発生した場合は、敷金から修繕費用が差し引かれるので注意しましょう。

例えば、フローリングの張り替えが必要になった場合、6畳の部屋なら約10〜15万円。浴室にカビがある場合の清掃費用は約15,000円〜18,000円です。また、補修範囲や程度がひどい場合は、敷金を超える修繕費用が発生することがあります。

初月の生活費

初月の生活費

引越をするにあたって新しい場所で生活をするための生活費も必要です。引越をした最初の月は、主に以下のような費用がかかります。

項目 費用
食費 46,391円
水道・光熱費 13,045円
生活用品 2,553円
衣服 4,711円
保健・医療費 7,426円
交通・通信費 21,796円

出典:総務省統計局「家計調査 家計収支編(年次)単身世帯 2023」をもとに筆者作成
※年間費用を12で割って算出

住むエリアによって異なりますが、約9万円の費用がかかるでしょう。

一人暮らしの引越費用を節約するコツ6選

一人暮らしの引越費用を節約したいと考えている方もいるのではないでしょうか?

ここからは、一人暮らしの引越費用を節約するコツを6つ紹介します。

引越の繁忙期を避ける

引越費用を節約したい場合は、繁忙期を避けるようにしましょう。一般的に引越しの繁忙期は3月下旬から4月上旬、9月から10月とされています。繁忙期の引越費用は、通常期より高めに設定されることがあるので注意が必要です。

引越時期を選べる人は、通常期の5月〜1月に引越をしましょう。特に閑散期である6月、11月、1月は、一般的に引越費用が安くなる傾向があります。

荷物量を減らす

荷物量を減らせば、引越費用を抑えやすくなります。なぜなら、一般的に荷物の量が少ないほど費用が安くなるからです。

荷物を減らすためには、以下のような方法があります。

  • ・不用品回収業者に回収してもらう
  • ・リサイクルショップやフリマアプリを利用する
  • ・粗大ごみを自治体に回収してもらう
  • ・家具や家電を友人に譲る
  • ・トランクルームに預ける

ただし、引越日までの日数に余裕がない場合は、選択肢が狭まります。

例えば、フリマアプリは購入相手が決まるまで売却ができません。また、粗大ごみを自治体に回収してもらうためには、回収日の予約を取らなければいけません。

引越日までに処分可能かも含めて検討しましょう。

荷物の量によっては、宅配便やレンタカーを利用する

荷物の量によっては、宅配便やレンタカーを利用する

荷物の量によっては、引越業者に運んでもらうよりも、宅配便やレンタカーを利用したほうが料金を抑えられることがあります。

例えば、ある宅配便業者で家具や家電を運ぶ場合、搬出・搬入の両方で約22,000円かかります。また、レンタカーを用意して自分で運ぶなら、約13,000円の費用で運搬できるでしょう。

すべての荷物の運搬を引越業者に依頼するよりも費用を抑えられる可能性があります。

早朝の時間を狙う

引越費用を抑えたい場合は、早朝の時間を狙いましょう。以下の表は、時間帯別の引越し費用相場(単身者)です。

時間帯 単身者の引越費用
7時以前 約26,000円
7時〜12時 約38,000円〜約55,000円
13時〜18時 約30,000円〜約40,000円
19時以降 約39,000円

7時以前に引越を依頼すると、ほかの時間帯よりも1万円以上安くなる傾向があります。費用を抑えたいなら早朝から引越に対応している引越業者を検討してもいいでしょう。

段ボールをホームセンターなどで集める

一般的に、一人暮らしの引越では、10~15枚の段ボールが必要です。基本的に多くの引越業者は、段ボールを一定の枚数までなら無償で提供します。

しかし、段ボールをご自身で用意して購入しなければならない場合は、約2,000円〜4,000円の費用がかかるので注意しましょう。ホームセンターやスーパーで段ボールを集めておけば、引越費用を節約できます。

引越費用の相見積を取る

引越をする際は、相見積を取ることで、もっとも費用の安い引越業者に依頼できる可能性があります。引越業者によって費用に差が出る理由は、基本料金やオプションサービスの内容が異なるからです。

また、競合他社の引越業者の費用を材料に交渉して、最初に提示された金額よりも安くできる可能性があります。

家具家電を運ばない+安さ重視の方は「単身パック」がおすすめ

大型の家具・家電を運ばない場合や荷物の量が少ない場合は、単身パック(単身プラン)の利用をおすすめします。単身パックとは、専用コンテナで荷物を運ぶ方法です。

単身パックのメリット・デメリットを見ていきましょう。

単身パックのメリット

単身パックを利用するメリットは、主に4つあります。

  • ・引越費用を節約できる
  • ・料金プランがシンプル
  • ・訪問見積の必要がない
  • ・運搬中の破損や紛失のリスクを抑えられる

単身パックを利用する最大のメリットは料金が安いことです。加えて、使用するコンテナの本数が料金の基準となるため、通常のプランよりも料金体系が分かりやすいでしょう。

さらに、通常のプランよりも荷物量が限られるため、電話や訪問での見積が必要ありません。

また、運搬時は頑丈なコンテナに荷物を入れたうえで固定するので、破損や紛失のリスクも抑えられるでしょう。

単身パックのデメリット

単身パックは引越費用を抑えることができますが、だれにでも利用しやすいプランとは限らないので注意が必要です。

単身パックを利用するデメリットは、主に5つあります。

  • ・荷物の量やサイズに制限がある
  • ・梱包資材は自分で用意するか有料になることが多い
  • ・引越業者による荷造りの手伝いがない
  • ・当日に荷物を受け取れない
  • ・到着時間を指定できない場合がある

単身パックを利用する際は、決められた荷物量やサイズをオーバーしないようにする必要があります。コンテナに収まらない場合は、追加費用がかかるため注意が必要です。

また、通常のプランとは異なり、梱包資材や荷造りなどのサービスがないことが多いです。

さらに、荷物の到着が翌日以降になる点や到着時間を正確に指定できないといったデメリットもあるので、不便さを感じるかもしれません。これらのデメリットも含めて検討しましょう。

一人暮らしの引越費用が足りない時の解決方法5選

一人暮らしの引越費用は30万円以上かかることが多いです。引越費用が足りない場合は、これから紹介する解決方法でお金を準備しましょう。

不動産会社に分割払いが可能か確認する

引越先の賃貸物件を契約する際、初期費用が用意できない場合は、不動産会社に分割払いが可能か確認することをおすすめします。

その場合、以下のような点を確認するといいでしょう。

  • ・クレジットカードや銀行振込での分割払いに対応しているか
  • ・分割可能な回数や手数料
  • ・敷金、礼金、仲介手数料などどの項目が対象になるか

ただし、小規模な不動産会社や個人経営の不動産会社では、分割払に対応していないこともあるので注意が必要です。

リサイクルショップやフリマアプリで不用品を売却する

家に不用品がある場合は、リサイクルショップやフリマアプリで売却して、引越費用の足しにしてはいかがでしょうか?

手間をかけずにすぐに売却したい場合はリサイクルショップ、引越日まで時間があり出品作業の手間をかけてもいいならフリマアプリを選びましょう。

自治体の補助金制度を利用する

自治体の補助金制度を利用すれば、数十万円以上の補助金を受け取ることができます。

例えば、東京23区に在住または通勤する人が東京圏外へ移住して就業する場合、地方創生移住支援事業を利用すれば、最大60万円の補助金を受け取ることが可能です。(2024年9月時点)

ただし、自治体の補助金の適用条件は限定的で、誰でも利用できるわけではありません。加えて、補助金によっては申請期限が設定されている場合もあります。事前に自治体の公式サイト上で応募要件や条件を確認するようにしましょう。

クレジットカードで支払う

クレジットカードで支払う

引越費用をクレジットカードで支払えば、現金がなくても引越が可能です。引越業者によっては、クレジットカード払いに対応しているので、事前に確認してみるといいでしょう。

ただし、引越費用が高額な場合、カードの利用限度額を超えないように注意しましょう。

また、引越業者によっては公式サイト上にもクレジットカード払いに関する情報が載っていないことがあるため、見積時に確認しましょう。

カードローンを利用する

カードローンを利用してお金を借りる方法もあります。消費者金融のカードローンなら、最短当日でお金を借りることが可能です。引越日ぎりぎりのタイミングであってもお金を借りられる可能性があるので、時間に余裕がない方は、ぜひ利用を検討してみてください。

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まとめ

一人暮らしの方が引越をする場合の総額は約30万円〜100万円が相場です。引越業者へ支払う費用だけでなく、家電や家具の購入費、賃貸物件の費用などさまざまな費用がかかります。

一人暮らしであっても引越には多くの費用がかかるため、節約をしたい場合は、繁忙期を避けたり荷物の量を減らしたりしましょう。

どうしても引越費用を用意できない場合は、最短即日で借入可能なカードローンの利用を検討してはいかがでしょうか。

【ライター情報】
小栗 健吾
自身のFXや仮想通貨への投資経験を基に、金融メディアを中心に投資系記事を執筆している。投資系記事以外の執筆にも力を入れており、ファイナンシャルプランナー2級の資格を取得。自身の消費者金融やクレジットカードの利用経験や知識を活かしつつ、お金に悩んでいる方に向けたローン系の記事も多く執筆している。

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