カードローンの無利息期間をお得に活用するには?選び方と注意点について
便利な使い方
更新日:2023.11.1
カードローン会社のなかには、一定期間利息がかからない「無利息期間」を設けているところがあります。このような無利息期間のあるカードローンを上手に活用すれば、利息が発生せずお得にお金を借りることができるでしょう。
当記事ではカードローン会社ごとに扱いが異なる無利息期間について、仕組やお得な利用方法のほか、利用にあたって注意すべき点をまとめました。
目次
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カードローンの無利息期間とは?
カードローンの金利は、借入額が10万円以上100万円未満であれば18.0%を上限とするなど、法律で決められています。無利息期間があるカードローンとは、契約や借入から一定期間、この金利を0%とするものです。主に消費者金融のカードローンで提供されていることの多いサービスです。
無利息期間は「30日」など期限がありますが、仮に期限内に返済を完了できなかったとしてもメリットがないわけではありません。なぜなら、通常の金利はあくまでも無利息期間終了後から発生し、最初の無利息期間分はそのまま利息がつかないからです。
30日間無利息のカードローン会社で50日間お金を借りた場合について考えてみましょう。無利息期間を超える借入をしているため、利息が0円になることはありません。しかし、最初の30日間は無利息なため、利息が発生する期間は20日分だけです。
無利息期間があるカードローンはどのくらいお得?
無利息期間があるカードローンの一番のメリットは、一定期間は利息が発生しないことです。利息を求める一般的な計算式は、以下のとおりです。
借入残高 × 実質年率 ÷ 365日 × 借入日数 = 利息
例えば、10万円を1か月(30日)、金利18%で借りた場合に発生する利息は、以下のようになります。
10万円 × 18% ÷ 365日(うるう年は366日での計算となります) × 30日=1,479円
30日間無利息のカードローンを使えば、この利息が0円になります。
次に、無利息期間が30日あるカードローンで10万円を50日間借りたケースについても、無利息期間がある場合とない場合で比較してみましょう。
無利息期間がある場合の利息を、以下の計算式で求めます。
10万円 × 18% ÷ 365日 × 20日 = 986円
次に、無利息期間がない場合の利息も、同じ計算式に当てはめてみます。
10万円 × 18% ÷ 365日 × 50日 = 2,465円
金利が低くて無利息期間がないカードローンと、金利が高めでも無利息期間があるカードローンを比較した場合、返済までの日数によっては、金利が多少高めでも無利息期間があるカードローンのほうが返済総額を抑えられることが分かります。
無利息期間中は何度でも借入できる場合が多い
無利息期間に関するルールは、カードローン会社ごとに決められています。しかし、多くの場合、無利息期間中であれば、繰り返し借入をしても利息はかかりません。
例)初回借入日(4月1日)から30日間無利息のカードローンを利用した場合
借入日 | 無利息期間 |
---|---|
4月1日に新規借入 | 5月1日まで無利息 |
4月10日に追加借入 | 5月1日まで無利息 |
5月2日に追加借入 | 通常どおり利息が発生 |
低金利なカードローンとの比較
先ほど、借入期間によっては金利の低いカードローンよりも無利息期間のあるカードローンのほうが利息が少なくなる可能性があると述べました。実際のところどの程度の差があるのか、計算してみましょう。
最初に、5万円を50日間借りた場合を比較します。無利息期間ありで金利18%のケースと、無利息期間なしで金利15%のケースで比較してみましょう。それぞれ、小数点以下は切捨てています。
・無利息期間30日、金利18%の場合の利息
5万円 × 18% ÷ 365日 × (50日 - 30日) = 493円
・無利息期間なし、金利15%の場合の利息
5万円 × 15% ÷ 365日 × 50日 = 1,027円
金利の低さよりも、無利息期間による利息の節約効果が上回っていることが分かります。
次に、80万円を100日間借りた場合も比較してみましょう。
・無利息期間30日、金利18%の場合の利息
80万円 × 18% ÷ 365日 × (100日-30日) =2万7,616円
・無利息期間なし、金利15%の場合の利息
80万円 × 15% ÷ 365日 × 100日 =3万2,876円
借入期間が長くなると無利息期間による恩恵は少なくなると考えられますが、それでも5,000円近くの差があります。金利の差よりも無利息期間の有無が利息の節約に大きく関わっていることが分かります。
無利息期間のあるカードローンを選ぶ際のポイント
無利息期間があるカードローンには、いくつかの種類があります。カードローンを選ぶときは「無利息期間があるかどうか」だけでなく、詳細な条件についても確認しておきましょう。
無利息期間サービスの利用条件
無利息期間を利用できる条件は、基本的に「新規の契約をしたとき」というカードローンがほとんどですが、それ以外の条件についても事前に確認しておくと安心です。
なお、カードローン会社によって「新規契約ができる条件」も異なります。申込可能な年齢といった条件についても確認するようにしましょう。
無利息期間の起算日
同じ日数の無利息期間でも、起算日(カウントが始まる日)が異なることがあります。例えば以下のように、無利息期間の起算日がいつからなのかは、必ず確認しておきたいポイントです。
- ・初回契約日の翌日から◯日間無利息
- ・初回の利用日(借入日)の翌日から◯日間無利息
いますぐお金が必要で、契約後即日借入予定という方は、無利息期間が同じなのであればどのタイプを選んでも大きな差はありません。しかし、「お金が足りなくなりそうだから申込だけしておく」「来週お金が必要になるから、審査に必要な時間を考えて早めに申込む」という場合は、初回契約日から無利息期間が始まるカードローンだと初回の借入日までの期間がムダになってしまいます。
すぐに借入をする予定がないのであれば、初回の借入日の翌日が起算日になるカードローンを選ぶのがいいでしょう。
無利息期間の長さ
カードローンの無利息期間は、多くの場合30日間に設定されています。ただし、詳細はカードローン会社によって異なるため、事前に確認しておきましょう。
また、キャンペーンなどで一時的に無利息期間が長く設定されていることもあります。このようなタイミングで申込をすれば、よりお得にカードローンを利用できます。
とはいえ、無利息期間の長さだけを見て申込をするのはおすすめできません。「借入をしたい日」「無利息期間の開始日」「無利息期間の長さ」の3つをチェックして、総合的に判断しましょう。
カードローンの無利息期間を利用する際の注意点
カードローンの無利息期間は、利用者にとってメリットが大きく魅力的なサービスです。とはいえ、仕組を理解しないまま申込や利用をしてしまうと、「思っていたのと違う」となってしまう可能性もあります。実際に無利息期間を利用する上で、知っておきたいポイントを押さえておきましょう。
無利息期間中でも元金の返済は必要
無利息期間中でも、元金の返済が不要になるわけではありません。例えば、無利息期間中に初回の返済日が来た場合は返済の必要がありますが、利息は発生しないため元金分だけを返済することになります。
無利息期間中はあくまでも「利息が発生しない期間」で、「返済が猶予される期間」ではありません。元金の返済ができずに延滞してしまうと、無利息期間を利用できなくなる可能性もあります。初回返済日や返済額については、あらかじめ確認しておきましょう。
無利息期間後は通常の金利が発生する
無利息期間は、あくまでも一定期間のみのサービスです。無利息期間が終わった後は、契約どおりの(通常の)利息が発生します。無利息期間を超えて利用する予定なのであれば、無利息期間終了後にかかる利息や返済額についても調べておくと安心です。
なお、カードローンの金利は「○~○%」と幅を持って記載されていることが多くなっています。これから利用する方は上限金利に近い金利が適用される可能性が高く、それぞれのカードローン会社が提示している上限の金利で計算をしておくのがいいでしょう。
無利息期間は初回のみの適用が多い
無利息期間を利用するための条件を「初回申込時」としているカードローン会社が大半です。つまり、無料期間中に完済、もしくは解約した場合、次回の借入では無利息期間が適用されない可能性が高いということです。
無利息期間の条件は、カードローン会社によって異なります。Webサイトなどの説明でよくわからないときは、電話やフォームを通じて質問をして、しっかり理解してから申込をしましょう。
プロミスの「30日間無利息サービス」について
プロミスには、「30日間無利息サービス」があります。ここまで無利息期間についてはカードローン会社によって条件が異なると述べてきましたが、プロミスは「初回お借入」の「翌日」が起算日です。初回契約日ではなく初回お借入の翌日から30日間無利息となるため、無利息期間をムダにすることなく活用できる可能性が高いといえるでしょう。
プロミスの30日間無利息サービスについてはこちらをご覧ください。
30日間無利息サービス
カードローンの無利息サービスについてよくあるご質問
カードローンの無利息サービスについて、よくあるご質問とその答えをまとめました。
無利息期間中の追加借入は利息が発生しますか
無利息期間中に追加の借入をしても、期間中であれば利息は発生しません。
無利息サービスは借入金額がいくらまで適用されますか
一般的には初回契約時に設定された借入限度額内であれば、借入額にかかわりなく無利息サービスが適用されます。限度額いっぱいまで借入をしても、無利息期間中は利息が発生しません。
無利息サービスを利用できないことはありますか
多くのカードローン会社では初回契約のみを対象としているため、初回以外の契約時には注意が必要です。
無利息期間でカードローンをお得に利用しよう
カードローンはお金に困ったときに便利ですが、基本的に「利息がかかるサービス」です。しかし、無利息期間をうまく利用することで、お得に活用できるものでもあります。
無利息期間中に完済できれば、利息の負担なしで利用できることになります。各社の条件を確認して、上手に暮らしに役立ててください。
【ライター情報】
田中 タスク
自身も投資家として資産運用を実践しつつ、そこで得られた知見を交えて投資系ライターとしてネットや書籍などの記事制作に取り組む。その一方で消費者金融やカードローンなどに関する知識をいかして、「お金のピンチ」を乗り切る方法の発信にも注力、借入に対する正しい知識の重要性を発信中。