無担保ローンとは?特徴や種類、メリット・デメリットを紹介
基礎知識
更新日:2023.03.01
ローンには、「担保が必要なローン」と「担保がいらないローン」の2種類があります。お金を借りたいけれど、担保になる不動産や財産を持っていないという方でも、担保が必要ないローンであれば借りられる可能性があります。
ここでは、担保なしでお金を借りられる無担保ローンについて、特徴や種類のほか、メリット・デメリットをご紹介しましょう。
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無担保ローンは担保なしで利用できるローン
無担保ローンとは、その名のとおり担保なしで利用できるローン全般を指す言葉です。それに対し、担保を設定するローンは、有担保ローンと呼ばれます。
担保とは、借りたお金の返済ができなくなったときに、現金の代わりに金融機関に債務者が提供するものです。お金を貸した側は、回収できないと大きな損害を被りますから、それを防ぐために、あらかじめ担保を設定しておきます。
担保には、「人的担保」と「物的担保」があります。よく聞く保証人とは、「借入した本人がお金を返せなくなった際に代わりに弁済をする」役割を担う、人的担保です。物的担保は物や権利といった特定の財産を指し、不動産や有価証券などが該当します。
無担保ローンは担保を設定しない分、有担保ローンよりもお金を貸す側のリスクが高くなるため、問題なく返済できるかどうか、信用情報や収入などをチェックすることになります。また、リスクが高い分、金利も高めに設定されていることが多いです。
主な無担保ローンの種類
無担保ローンは、主に「リボルビング(カードローン・キャッシング)」「証書貸付(目的別ロ―ン・フリーローン)」に分けられます。借入をする際は、それぞれの特徴を踏まえた上で、自分に合った方法を選びましょう。続いては、各種無担保ローンの特徴やメリット・デメリットについてご紹介します。
リボルビング
リボルビングは、利用限度額の範囲内で繰り返し借入ができるローンで、大きくカードローンとクレジットカードのキャッシングに分けられます。キャッシングは現金を借入するサービスの総称を指し、厳密にはカードローンもキャッシングに含まれます。ただし、キャッシングというと、クレジットカード付帯サービスのキャッシング機能を指すことが多いようです。
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・カードローン
カードローンとは、クレジットカード会社や銀行、消費者金融などの金融機関が提供する、個人向けの融資サービスです。利用の目的は問われず、審査は申込の際の1回のみで、利用限度額を上げない限り、原則として再審査は行われません。
利用限度額によって返済の金利が異なることや、返済期間が決まっていないため、繰り返し利用することで返済が長期化しがちといったデメリットがあります。 -
・キャッシング
多くのクレジットカードにはキャッシング機能があり、利用限度額の範囲でお金を借りることが可能です。キャッシングの審査は、クレジットカードを申込む際や、キャッシング枠を新たに設定するときに受け、その後は利用限度額の範囲内であれば、何度でも利用できます。
カードローンと似たサービスですが、利用限度額がカードローンよりも低めだったり、買物で利用するとキャッシングの利用限度枠が低くなったりといったデメリットがあります。一方で、クレジットカードの付帯サービスのため、保有するクレジットカードにキャッシング枠さえあれば、すぐに利用できる点はメリットです。
また、クレジットカードの場合、買物の支払いをリボルビングで返済する、ショッピングリボも利用できます。キャッシングが直接現金を借りる、ショッピングがカード会社に立替してもらうという違いがありますが、いずれもお金を借りることです。
証書貸付
証書貸付は、契約時に必要なお金を一度だけ借りるローンで、借入後は完済まで返済だけを行います。融資金額や返済方法、金利などの条件を記載した証書を借入の証拠書類とするものです。長期的にまとまったお金が借りられる反面、借入できるまでにはある程度時間がかかるという特徴があります。
証書貸付にあたる無担保ローンには、目的別ローン、フリーローンなどが該当します。
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・目的別ローン
目的別ローンは、金融機関が提供する使途を特定の目的に絞ったローンを指し、住宅ローンやカーローン、ブライダルローンなど、その種類はさまざまです。特定の目的でのみ借りられるローンのため、目的外での利用はできませんが金利は低めです。
目的別ローンの場合、支払先への直接入金であったり、資金使途証明書などの提出が必要になったりすることがあります。 -
・フリーローン
フリーローンはカードローンと同様に借入の使い道が自由なローンですが、借入が1回のみという点で違いがあります。また、使い道は自由ですが、契約の際に借入の目的を伝える必要はあり、その目的と審査結果などを加味して融資額が決定されます。
追加で借入が必要な際は、あらためて申込を行い、審査を受けなければなりません。
無担保ローンのメリット
無担保ローンには、「担保がいらない」という点以外にもメリットがあります。無担保ローンを利用するメリットを3つご紹介します。
借入までがスピーディー
無担保ローンは、有担保ローンに比べて借入までがスピーディーで、手続きも簡単な場合が多いです。その理由は、担保の審査が必要ないことにあります。有担保ローンの審査では、担保の価値を見定めなければいくらまで貸せるか判断できず、担保となる不動産等の審査が必要です。
一方、無担保ローンの場合は、借入する本人の信用力を審査するだけですから、審査にかかる時間を短縮できます。
目的を問わず利用できる
無担保ローンは、多くが目的を問わず利用できます。用途を問われることなく、借りたお金は生活費の補填でも、冠婚葬祭でも、レジャーでも、好きなように使えます。
例外として、教育ローンやマイカーローンといった目的別ローンは、利用目的を確認するため、契約書や請求書などの提出を求められることに注意が必要です。また、フリーローンは証明書などの提出は必要ありませんが、借入の目的を伝えなければならない場合があります。
多くがWeb申込に対応している
無担保ローンの多くが、Webサイトからの申込に対応しています。事前審査はもちろん、Web上で契約や振込依頼、融資まで完結できる場合が多く、店舗まで出向く暇がないときなどにスピーディーに利用できます。いつでもどこでも申込ができるため、誰にも知られずに借入がしたいという方にも便利でしょう。
無担保ローンのデメリット
お金が足りないときに便利な無担保ローンですが、デメリットもあります。注意すべき点も理解した上で、計画的に利用しましょう。
有担保ローンに比べて審査基準が高いことがある
無担保ローンと有担保ローンで同じ金額を借りようとした場合、無担保ローンのほうが、審査が厳しくなる可能性があります。
担保を設定しない無担保ローンでは、本人が返済不可となれば、貸した側が損失を負うことになります。そのため、問題なく返済できるかどうか厳しくチェックされるのです。
金利が高い傾向がある
無担保ローンは、借入する方の信用のみでお金を貸すローンのため、前述のように金融機関にとってリスクが高いものです。そのため、有担保ローンと比べて金利が高めになる傾向があります。
無担保ローンはどういったときに使う?
無担保ローンのうち、特にカードローンやクレジットカード付帯サービスのキャッシングは、急いで少額の借入をしたいときにおすすめです。即日審査・融資が可能なローンがたくさんありますし、申込前に借入可能か判定するサービスもあるため、必要なタイミングですぐにお金を用意できます。
例えば、「税金の支払いを忘れていた」「どうしても今月の生活費が足りない」といった場合は、カードローンやクレジットカードのキャッシング枠の利用が便利です。
一方、銀行のフリーローンは、一時的にまとまった金額が必要な方に適しています。子供の学費や医療費など、繰り返し利用する可能性が低く、お金を用意する期限までに余裕があるのであれば、金利の低いフリーローンがいいでしょう。
無担保ローンを利用する際の注意点
無担保ローンは、利用前に理解しておくべき注意点があります。以下のような点について、事前にしっかり確認しておきましょう。
契約内容を理解する
無担保ローンに限らず、お金を借りる場合は契約内容をしっかり理解しておきましょう。金利や返済日、返済方法などを理解していないと、うっかり延滞してしまったり、返済期間が長引いて返済負担が大きくなったりすることにもつながりかねません。
必要以上に借りない
無担保ローンは目的別ローンを除き、用途が自由な場合が多いです。お金が必要な際に比較的気軽に利用できるかもしれません。しかし、有担保ローンより金利が高めなことが多いため、借りすぎには注意してください。必要な金額がどのくらいなのか検討し、その金額だけを借りるようにしましょう。
返済計画を立てておく
無担保ローンを利用する前に、どう返済するかを考えておく必要があります。いくら借りるのかはもちろん、いつまでに完済するか、そのためには月々どのように返済するか、事前に把握しておきましょう。無理な借入をすると、返済に行き詰まったり延滞してしまったりする可能性があります。
返済計画については、無料で利用できる返済シミュレーションなどを利用すると、簡易的に算出できます。シミュレーションをした上で返済が難しそうな場合は、借入金額や返済期間について再考してください。
シミュレーションについてはこちらもご覧ください。
ご返済シミュレーション(お借入返済)
無担保ローンを活用して、急な支出に対応しよう
日々の暮らしを送る中で、急にお金が必要になることは少なくありません。そのような状態になった場合、Webで手軽に申込める無担保ローンなら、有担保ローンと比べてスピーディーに必要な金額を用意できます。
無担保ローンの特徴やデメリットも理解した上で、賢く活用しましょう。