カードローンのお借入れ理由は重要?どんな理由でお借入れしているか
基礎知識
更新日:2020.07.13
カードローンのお申込みをするとき、お借入れ理由として何を書けばよいのか悩む人もいるでしょう。「遊びすぎてお金がなくなったから」とはなかなか書けないものです。使いみち次第では審査に通らないかもしれないと不安になってしまいます。今回の記事では、適切なお借入れ理由のほか、カードローンの審査や利用停止に関する一般的な情報をまとめて解説します。
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カードローンの用途は原則自由
カードローンでお借入れしたお金の用途は特に定められておらず、利用目的は原則自由です。お申込みの際には担保や保証人が不要であるため、審査に通ればすぐに契約ができます。お申込みをしたその日に融資が受けられるほどスピードが速いのもカードローンのメリットです。さらに、ご利用可能枠(限度額)の範囲内であれば、何度でも自由にお借入れできます。
カードローンでお借入れする理由TOP3
お金を使いすぎて支払いができなくなったり、欲しい物があってまとまったお金が必要になったりしたときに、カードローンの融資を検討する人が多いです。また、友人や知人の冠婚葬祭のようなお祝いごとや不幸な出来事などで、急な出費が発生する場合もあります。ここでは、一般社団法人全国銀行協会が2019年におこなった調査を元に、カードローンを利用する理由で多い順番に3つ紹介します。
1位:日常の生活費
1位は日常の生活費です。食費や日用品、洋服の購入費のほか、水道光熱費など公共料金の支払い、インターネットや携帯電話代などの通信費がこれにあたります。日常の生活費が占める割合は53.8%でした。これらの費用は日常生活に直結するので、支払いの優先度が最も高くなります。電気やガス、水道が止まれば日常生活が大変になりますし、食事ができなくなれば命にも関わります。ほかのことは我慢できるにしても、生活のためにやむを得ずお借入れをする人は多いようです。
2位:レジャー・趣味・娯楽に関わる出費
2位はレジャー・趣味・娯楽に関わる支払いです。割合は19.6 %で、カードローン利用者のだいたい5人に1人がお借入れ理由に挙げています。年収が高くなるほど趣味・娯楽費と回答する割合が高かったです。一口に趣味と言っても幅が広いですが、ジャンルによっては確かにお金がかかります。旅行をはじめとしたレジャー費もまとまった金額が必要になるため、お借入れ理由の上位を占めたようです。
3位:クレジットカードの支払い
3位はクレジットカードの支払いで、15.4%の割合です。カード払いをしすぎたために、翌月の請求分を払いきれないときに利用する人が多いです。また、クレジットカードの請求分を払ってしまうと手持ちの現金が少なくなるようなときにも、カードローンでお借入れしてご返済にあてる人もいます。クレジットカードにキャッシング機能がついているものもありますが、一般的にカードローンのほうが限度額は大きいので幅広い使い方ができます。
カードローンの審査に通らない理由
カードローンの審査に通らなかったとき、その理由を聞いたとしても答えてもらえません。なんとか理由を教えてもらおうと食い下がっても「当社規定によりお答えできません」などの回答が一般的ですから、カード会社から聞き出すことは難しいでしょう。しかし、理由がわからないままでは、再度のお申込みをしても通る可能性は低いです。再度のお申込みをするための手がかりとして、審査に通らない理由にはどんなものが多いのかを以下に解説しますので、ぜひ参考にしてください。
過去に支払いが遅れたことがある
他社のカードローンやクレジットカードの支払いが遅れると、信用情報機関に信用情報として記録される場合があります。2か月以上の長期延滞をしたり、期限までの支払いに間に合わないことを繰り返したりすると、支払状況が悪い人だと評価されてしまいます。契約を守らないことは信用の低下につながりますし、さらにはご返済能力がないのではないかと疑われてしまうでしょう。審査は支払い状況以外の面も考慮するので、過去に支払いが遅れただけで通らないわけではありませんが、延滞は不利に働くことはあっても有利になるとは言えません。盲点になりやすいのは携帯電話代で、機種代金をローン契約で結んでいるため、支払いが遅れると信用情報に記録が残る可能性があります。
年収の3分の1以上の融資限度額を希望した
カードローンのお申込みの際にお借入れ希望額を申告しますが、高すぎる金額でお申込みをすると審査に通らない可能性があります。これには「総量規制」がかかわっています。総量規制は貸金業法で規定されていて「融資を利用者の年収の3分の1以下までに抑える」というルールです。利用者の借り過ぎや貸倒れを防ぐためのもので、消費者金融は必ずこのルールを守らなければなりません。そのため、お申込みの際には、自分の年収に見合わないお借入希望額にしないようにする必要があります。審査に通ったときもこの総量規制にのっとり、カードローン会社から適切な限度額が提示されます。
複数の金融機関のお借入がある
他社のカードローンで限度額に達し、別のカードローンにお申込みをしようと考える人もいます。一定の収入があって総量規制の範囲内に収まっているなら審査を通過する場合もありますが、何社にもわたってお借入れをしようとすると審査に通るのは難しくなります。もし貸付をしてご返済できない状態になってしまうと貸倒れが発生してしまうため、ご融資できない可能性があると言えます。新たなお申込みをする前に、がんばってご返済してお借入総額を減らすか、どこか1社でも完済することが望ましいでしょう。
複数の金融機関にお申込みをした
どこか1社でも審査が通ればよいと考え、短期間に複数のカードローンにお申込みしても、かえって審査に通らなくなることがあります。金融サービスにお申込みをしたとき、必ず信用情報機関に照会がなされるのですが、この照会記録も残るのです。ある金融機関にお申込みをおこなってから、また別の金融機関にお申込みをすると、他社の照会記録を見つけることになります。照会記録がすでにあるということは、別の会社にもお申込みをしていることがわかってしまうわけです。もちろん、それがそのまま審査に通過できなくなる理由になるわけではありませんが、短期間に複数の金融機関と契約すると、必要以上のお借入れをする可能性が高まると判断される場合があります。
もし、複数の金融機関と契約を結びたいのなら、前回の照会記録が残っていない状態でお申込みするのがよいでしょう。紹介記録が残る期間については情報機関のホームページから確認できます。
勤務先への在籍確認ができなかった
審査に通らない理由の1つは、在籍確認がとれないケースです。在籍確認では、お申込み時に申告した勤務先で働いているかの確認をおこないます。在籍確認の方法は勤務先へ電話連絡をするのがほとんどです。会社が長期休業などで在籍確認ができなければ、勤務先や収入など申告内容の正当性が確かめられません。もしかしたら虚偽の申告とも考えられるので、審査を通せなくなってしまう場合があります。確実に在籍確認に対応したいときは、お申込みをした際の本人確認のときに、在籍確認に都合の良い日時をあらかじめ伝えておくとよいでしょう。
審査担当者の確認事項にしっかりと回答できなかった
カードローンはお申込みした人の信用をもとに、無担保で貸付をおこなう消費者金融サービスです。そのため、その人に信用があることが求められます。この信用とは、ご返済能力だけではなく、人としての信用も意味します。店頭や電話で、審査担当者からの口頭での確認事項にきちんと回答し、あいまいに答えないようにしましょう。回答の仕方に疑問を持たれると、契約内容などが理解できていない、または何かをごまかしているのではないかという印象を持たれてしまう可能性があります。
一般常識を持ち、社会人としてのふるまいを見せることも信用につながります。挙動不審であやしい人や、担当者に乱暴な言葉を発したり礼儀知らずの態度をとったりする人は信用されない傾向にあり、審査に通らない可能性があります。
融資限度額の判断に有利なこと
融資限度額(ご利用限度額)はなるべく大きいほうが、急に大金が必要になったときに困らなくてすみます。では、この融資限度額はどのように決められているのでしょうか。実は、融資限度額をどの程度にするかの判断基準として、属性のスコアリングがおこなわれています。スコアリングとは点数化のことです。お申込みをする人の年収や職業、雇用形態、勤続年数などの属性を点数化することで基準が設けやすくなり、審査担当者が違っても同等の判断をすることができます。
カードローンが利用停止になる理由
延滞や不正利用をしていなくても、カードローンのご利用が停止されるケースがあります。ご利用限度額を超えてお借入れをしている場合や、カードローン会社から求められた収入証明書の提出をしなかった場合です。気づかないうちにこのような状態になっていて、ATMなどでお借入れをしようとしたときに「ご契約可能額0円」の表示を見てびっくりすることになります。「まだ限度額いっぱいじゃなかったはずなのに、返済もきちんとしていたのに、どうして?」と慌ててしまうかもしれませんが、まずはカードローン会社に電話をして利用停止措置を受けた理由を聞きましょう。適切に対処をすれば、利用停止の状態が解除できることが多いです。
利用限度額をオーバーした
ご利用限度額まで余裕がある状態だったのに、突然利用停止になると焦りますよね。これには2つの理由が考えられます。1つは、他社にもお借入れをしている場合に、お借入れの合計が総量規制である年収の3分の1を超えてしまっている場合です。もう1つは、年収が下がってしまい、以前よりも総量規制による上限が下がっているケースです。転職したときなどに年収が下がってしまった場合は特に注意しましょう。たとえば、以前の年収が400万円だったときは、その3分の1の133万円がお借入れできる上限額ですが、転職後に360万円に下がってしまうとお借入可能金額の上限も120万円に下がってしまいます。
では、利用停止状態を戻すにはどうすればよいでしょうか。ご利用限度額を超えているだけなら簡単なことで、ご返済すればその金額分はまたお借入れできるようになります。また、時間はかかるかもしれませんが、年収を増やすことでご利用限度額が戻る可能性もあります。もし、これらの対応をとっても元の状態に戻らないときは、カードローン会社に連絡してみてください。
収入証明書など個人情報の更新をしなかった
ご自身が契約しているカードローン会社から、収入証明書の提出を求められるときがあります。これを無視したり、忘れてしまったりして提出をしないままでいると、お借入れが停止される措置を受けてしまう場合があります。提出を求められたら応じてください。収入証明書の未提出が原因である場合は、提出さえすれば元通りに利用できるようになるはずです。ただし、新しく証明書を提出したときに以前に申告していたものに比べて年収が下がっている場合は、利用停止措置がかけられなくてもご利用限度額が下がる可能性はあります。
収入証明書の提出を求められるケースは2パターンです。まず、貸金業法に基づいて提出を求めるときで、このときに収入証明書の提出を拒むと、法律の定めによりお借入れができなくなります。次に、収入証明書の有効期限が切れたあと、新たな提出を拒否したときです。これも法律で定められている措置なので、ご利用できなくなってしまいます。
カードローンは用法用量を守って、正しく利用しましょう
自分に何かやりたいことがあるとき、お金が理由であきらめることがあるかもしれません。そのようなときにカードローンの力を借りれば、もっと楽しい経験を積むことができるでしょう。しかし、きちんと返済しなければ信用を失いますし、過度なお借入れは自分自身を苦しめる結果になります。用法用量をよく守って、正しく利用しましょう。